⑥ 標準治療と併用する場合は……

標準治療と併用する場合は「まずリンパ球を先に採取したあと、標準治療を受け、そのあとにANK細胞を点滴で戻す」という流れが理想的です。すでに標準治療を始めている場合でも、リンパ球の採取は早いほど有利になります。
標準治療は、がん細胞の数をざっくり減らすのは得意ですが、生き残ったがん細胞が暴れて再発・転移となったらお手上げです。ANK療法は逆に、少ないがんにとどめを刺すのは得意ですが、がんの数が多いと抑えるのに治療回数が多くなって費用がかさみます。標準治療と併用する場合、費用対効果を考えると、「標準治療で免疫細胞が傷む前にリンパ球を採って培養し、凍結保存しておく。標準治療後、がん細胞の数が減ったときに、ANK細胞を点滴し、がん細胞にとどめを刺す」というのがベストです。なお、抗がん剤の場合は、くり返し使用することで耐性ができ、効果がなくなる時がきます。その点、ANK療法には耐性は現れません。費用の問題を別にすれば治療回数に制限はありません。